実証実験 バイタルデータの登録

 皆様、こんにちは。株式会社なごみテクノロジーです。引き続き、実証実験の結果についてご説明いたします。

 今回は、バイタルデータの登録処理についてです。最初にご説明した通り、健康エージェント開発のきっかけは、「血圧」データの登録管理を、音声認識を使ってできるだけ簡単にできないかということです。つまり、簡単にできれば、ずぼらな私でも継続できるのではないかという仮説に基づいています。実は、今回の音声認識によるデータ管理の話をした時に、ほとんどのエンジニア仲間は、測定したデータをスマホに自動で転送する様な、もっと先進的な手段の方か簡単ではないかと言います。今は、血圧計自体に通信機能を持った製品もあり、スマートフォンにデータを転送できます。もちろん、それを使っても良いのですが、私自身はあまり使いたいとは思いませんでした。一つは、血圧計を買い換えなくてはいけないこと。そして、それはほんの少しですが高価になってしまうことです。また、通信機能の初期設定も、そんなに簡単なものではありません。自分の親に使ってもらうことを想像すると、やはりそれは難しいと思うのです。一方、音声認識だと、例えば体重だとか、体温だとか、同じ仕組みで管理できてしまうところが良いと考えました。
「今日の血圧は、114と92でした」と言えば、血圧が登録され、「今日の体重は、55キロでした」と言えば、体重が登録されます。現時点では、「血圧」と「体重」と「体温」が登録できる様にしていますが、その人が必要なものを簡単に設定することができます。例えば、歩数とか散歩の時間など、毎日管理をしたい数字はなんでも入れることができます。今回も「今日は〇〇歩、歩きました」と毎日話して下さった方もいます。

 では、実際の入力率はどのくらいだったでしょうか?13人がそれぞれ毎朝1回血圧を測定し、20日分の登録をするので、合計で260回の血圧登録が対象となります。そのうち、4回のデータ欠落がありましたので、入力率は 256/260=98.5%でした。

 今回は、実証実験に参加してくださる様な意識の高い方々でしたので、非常に高い入力率であったと言えますが、わずか30分程度の説明で、毎日使えるくらい簡単であるということがわかりました。音声認識の間違いで、正しく数値を登録できない場合でも、ほとんどの場合が、言い直していただくことで、正しく認識することができています。ただし、「145」を「140号」と認識していまい、何度か言い直しをしていただいたのですが、うまく認識できないケースが一度ありました。文章は、単語や前後の文脈から認識の精度を上げることができますが、数字ではそれができません。したがって、数値入力を確実にするための更なる改良が必要であると認識致しました。

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